カテゴリ:校長室から

下校前の会話から

 下校時間に、昇降口前を通った際、3年生の女子生徒が数人帰るところでした。

「私たちは、ちゃんと授業を受けて、授業中も寝ずに頑張ってます!毎日塾で11時半まで勉強しています!」と言って、元気に下校していく姿がありました。

 もうすぐ2月に入ります。都内私立高校の一般入試が10日を中心に始まります。そして都立の第一次・前期の学力検査日が21日になります。いよいよ目前に迫ってきました。
 今年の3年生は、3学期に入ってからも大きく体調を崩す生徒が少なく、元気に登校して、毎日しっかりと生活している様子が見られます。

 おそらく、多くの生徒は、受験勉強で毎日遅くまで頑張っているのだと思います。それでも、生活リズムを整え、毎日しっかり登校している生徒がたくさんいることは、とても嬉しく思います。

 入試本番を前にして、緊張している生徒も多いことでしょう。過度の緊張は自分の実力を発揮できなくさせることにつながりますが、適度な緊張はベストなパフォーマンスを発揮させるものです.一流のスポーツ選手などは、適度な緊張感が保てるよう、試合直前の過ごし方などを工夫しています。

 この時期、学習の追い込みで最後まであきらめず努力することはとても大切なことです。反面、自分を追い込み過ぎて、体調を壊したり、緊張しすぎたりすることもあまりよくありません。
 儒教の四書五経という書物の1つに、「中庸」という書物があります。
 極端に走らず、バランスのとれた生き方を大切にすべきということを述べている本なのですが、儒教の大切な書物として位置づけられるほど、「中庸」という考え方は古来から大切にされてきました。「節度」や「節制」という言葉をきくと、自分の欲を抑え、質素に生活することのイメージが強くなりがちですが、バランスのとれた生活を送ることこそが節度ある生活と言えるでしょう。

 明日で1月が終わります。1月31日を終えると、3年生の登校日数は21日です。
あと21回しか3年生に会えないと思うと寂しい気持ちになりますが、まずは自分のベストを尽くせるよう、体調管理に気をつけてしっかり頑張ってほしいと思います。