国産食材の日


本日の給食は、「国産食材の日」として、献立は「ニシンの照り焼き、豆腐とわかめのすまし汁、かぼちゃのそぼろ煮」でした。
ニシンが給食に出たのは私の教員生活の中でも初めてだと思います。(記憶違いもあるかもしれません)秋刀魚やイワシ、サバが給食の食材として使われることは多くありますが、ニシンはあまり見かけることはありません。
今日の給食で出たニシンは、小骨も綺麗に取り除いてあり、非常に食べやすく美味しく調理されていました。ニシンの干物などを食べたことがある方はわかると思いますが、小骨の多い魚なので、小骨を感じないよう手をかけていただいていることがわかり、非常にありがたい気持ちになりました。
昔は「アジの開き」のように「身欠きニシン」が家庭の食卓の定番となっていた時代があったと聞きます。小樽には鰊御殿というニシン漁が大規模に行われていた頃の建物が現存するなど、昔は北海道沿岸は産卵のために訪れるニシンで埋め尽くされるくらい生息していたそうです。昭和40年代頃にはほとんど漁獲されなくなったことで、ニシンの価格は高くなり庶民の食卓から姿を消したそうです。
思い返せば、給食に秋刀魚の筒煮が献立になることが1年に何回もありましたが、近年の秋刀魚の不良による価格上昇で2回以上出ることは少なくなりました。庶民の味方と言われていた食材であった、イワシやアジ。サバといった魚も資源量が低下傾向にあると聞きます。サバ缶が近年高騰したというニュースからも、漁業資源管理の大切さがわかります。
人間は海の中では生活ができません。だから海の中のことについて分かっていないことがとても多いと言われています。実際に海の詳しい海底の地形は15%程度しか分かっていないそうです。
ニシンという魚を通して、様々なことを考えさせる給食でした。